函館から大間へのフェリー旅

マグロの町・大間
大間は本州最北端に位置し、北海道に最も近い港町として知られています。全国的に有名な大間マグロは、その高品質ゆえ「最高級ランク」のマグロと評価されることが多く、2019年には1匹が3億3,366万円で競り落とされたというニュースも話題となりました。まさに「マグロの町」の名にふさわしく、以前からずっと行ってみたいと思っていた場所です。今回ようやく念願かなって訪問することができました。
大函丸フェリーに乗船

函館での観光を終えた私たちは、青森県の大間へ渡るため「大函丸」というフェリーに乗りました。天気も良く、船上からの絶景と新鮮な大間マグロを食べることを楽しみにしていました。
予約と運航スケジュール
- 大函丸の乗船チケットは、乗船日の3か月前からオンライン予約可能です。
- 淡季・繁忙期など、時期や座席クラス(頭等・ビジネス・エコノミー)によって料金が変わりますが、その差額は比較的小さめでした。
- 函館発のフェリーは1日2便で、午前便が9:30発→11:00着、午後便が16:00発→17:30着(時期により変更の可能性あり)です。私たちは15時半頃に函館フェリーターミナルに到着し、ターミナル内の端末で予約内容を確認、16時ちょうどに出港しました。
※運賃や時刻表は公式サイト(津軽海峡フェリー)など最新情報を必ずご確認ください。

津軽海峡について

北海道南端から本州北端の青森を結ぶ海峡が「津軽海峡」です。日本海と太平洋をつなぐ重要な海路で、東西の幅は約110km、南北は約20〜50kmほど。最深部は449mとも言われています。
90分の船旅を満喫

大函丸の船名は、「大間」と「函館」からそれぞれ1文字ずつ取って名づけられています。私たちが乗った真っ白な船体にはイルカのかわいいイラストが描かれており、運が良ければ津軽海峡で本物のイルカにも出会えるそうです。
全長91m、約1900トン級のフェリーで、最下層は車やオートバイを搭載するスペース。乗船後はエレベーターで客室フロアへ移動し、客室奥の階段を上がると屋外デッキがあります。
船内での出会い

私たちは指定座席を確認したあと、自動販売機で飲み物を買って船内を探検。大きなマグロ型テーブルのあるラウンジには、窓が5つ並んでいて海景を楽しむのに最適です。そこで偶然出会った和服姿の中年女性と少しお話しする機会があり、彼女は札幌在住で実家が大間とのこと。「青森の方言では“かわいい”を“めんこい”というのよ」と教えてくれました。青森の人は温泉好きが多く、車に温泉セットを積んでいる人も多いそうです。地元民が通うオススメの食事処を教えてもらい、旅の楽しみがさらに広がりました。
大間港に到着

11月も半ばを過ぎると日が落ちるのが早く、夕日が海に沈む頃には外はすっかり暗くなります。夜が深まり気温も下がっていたので、小さな毛布を膝にかけながら友人と写真を見せ合ったりしていると、あっという間に大間港に到着しました。
食事処「馬い屋」

港に着いた後、(徒歩約10分、タクシーなら約3分の距離)地元の方おすすめの食事処「馬い屋(うまいや)」へ向かいました。居酒屋風のアットホームな雰囲気で、メニューを見るとマグロや甘エビなどの海鮮が当日水揚げされた新鮮なものばかり。私たちはお刺身定食を2つと枝豆、ビールを注文しました。

刺身はスーパーで買うものよりも厚切りで、非常に新鮮。まさに大間マグロを堪能できました。食後の手作りカスタードプリンも優しい甘さで大満足。お会計は1人3000円ほどで、コスパも良く「ぜひまた来たい」と思えるお店でした。
大間の宿泊事情
大間には高級ホテルではなく、素朴な旅館や民宿が点在しています。海鮮料理と安らぎの宿を楽しめて、バックパッカーの私にはお財布にやさしい価格帯がうれしいところ。人気の民宿は早めの予約をおすすめします。
旅行のヒント
- フェリーの運航時刻や運賃は、時期や座席クラスによって変わります。最新情報を必ず公式サイト等でご確認ください。
- 食事処「馬い屋(まいや)」
- 住所:青森県下北郡大間町大間77
- 営業時間:11:00~14:00、17:00~22:00(L.O.21:30)
- 電話:0175-31-1778(日本語対応)
- 近隣のおすすめ店「浜寿司」
- 住所:青森県下北郡大間町大間69-3
- 営業時間:11:00~21:30、不定休
- 大間は民宿が中心なので、少なくとも2~3週間前に宿を確保しておくと安心です。
