愉快な北見の旅
北見の印象
私が北見市を初めて知ったのは、2018年の平昌(ピョンチャン)オリンピックでのカーリング競技でした。北見市常呂町のTokoro Curling Clubが日本代表として銅メダルを獲得したことで大きな注目を浴び、さらに2022年の北京冬季オリンピックでは銀メダルを獲得するなど素晴らしい活躍を見せています。そんな歴史あるカーリングの街・北見は、私の北海道旅行の計画を立てるときからすでに「行きたい場所リスト」に入っていました。
北海道東部に位置する北見市は、面積1,427.41平方キロメートルと非常に広大で、アメリカのニューヨーク市(約1,214平方キロメートル)や香港(約1,105平方キロメートル)よりも大きいという事実に驚かされます。
大江本家温根湯(おんねゆ)ホテル
網走(あばしり)方面の観光を終えて夕方頃、私たちは北見市の無加川(むかがわ)のほとりにある「大江本家温根湯ホテル」に到着しました。ちょうど小雨がしとしと降り始めたタイミングだったのですが、夜になってホテルの食事をいただいたあとに温泉へ浸かると、一日の疲れが一気に和らぐのを感じました。

ホテル内のキッズスペース
翌朝は、ホテル内の露天風呂で自然を満喫しながらのんびり湯浴み。続いて温根湯神社方面の散策路を散歩すると、豊かな緑と小鳥のさえずりが心地よく、旅の朝をさわやかな気分でスタートできました。
夏にはホテル受付で釣竿をレンタルして、川釣りや海釣りを楽しむことも可能だそうです。
- 大江本家温根湯ホテル
- 所在地:北海道北見市留辺蘂町(るべしべちょう)温根湯温泉466-1 〒091-0170
- 電話:0157-45-2511

北見ハッカ(薄荷)記念館

この日はレンタカーで北見市内を観光した後、層雲峡(そううんきょう)温泉へ向かいました。最初に訪れたのは「北見ハッカ記念館」と「薄荷蒸溜館」。
100年以上前、北見は世界シェア7割を占めるほどのハッカ(薄荷)の一大生産地で、「ハッカのまち」として世界的に知られていました。

北見ハッカ記念館・薄荷蒸溜館
日本の近代化産業遺産にも選ばれており、見学だけでなく、事前予約制の「ハッカ精油作り体験」(1,100円)に参加することもできます。自分で抽出した精油は、旅の思い出にぴったりなお土産になりました。
- 所在地:北見市南仲町1丁目7-28
- TEL・FAX:0157-23-6200
- 北海道観光公式サイト HOKKAIDO LOVE! などで最新情報をご確認ください

道の駅「おんねゆ温泉」
国道39号線をドライブしていると、広大な田畑が続き、真っ直ぐな道がまるで絵のように美しい景観を作り出していました。およそ50分ほどで辿り着いたのが、「道の駅 おんねゆ温泉」です。
ここは一般的な道の駅と異なり、温泉施設や特産品コーナー、木のおもちゃ遊び場、紙クラフト体験工房など充実の施設が集結しています。

世界最大級のハト時計「果夢林(かむりん)塔」
道の駅のシンボルが、高さ20mの「果夢林塔(かむりんとう)」という巨大なハト時計。
日中の毎正時になると、約3分間の人形パフォーマンスが始まります。歯車の仕組みで小さな木の妖精たちが楽器を奏で、続いて2mもの大きさのハトが羽ばたく姿は大迫力。初めて目にする方には、きっと驚きと感動があります。

おみやげ・グルメ
ハッカ油とイモモチのフライなどはおすすめ
売店では特産の野菜や果物、北見産のタマネギ加工品、薄荷グッズなどが盛りだくさん。なかでも天然ミント配合のウェットティッシュや、いももちのフライなど魅力的な品々に手が伸びます。

北の大地の水族館
道の駅「おんねゆ温泉」に隣接しているのが「北の大地の水族館」。世界各地の熱帯淡水魚や北海道の川・湖に生息する魚類など、50種・3,000尾以上が展示されています。海底トンネルではなく、川が凍る様子を再現した「川のトンネル」や迫力ある滝つぼ水槽は一見の価値あり。また、地元の温泉水を活用して育てた大型の熱帯魚や、日本最大級の淡水魚「イトウ(学名:Hucho perryi)」なども見どころです。
- 営業時間:
- 4~10月:9:00~17:30
- 11~3月:9:00~16:30
- 休館日:
- 4月8日~14日、12月26日~1月1日
- 入館料:
- 大人:670円(団体510円)
- 中学生:440円(団体370円)
- 小学生:300円(団体200円)

北見の魅力とアクセス
静かで自然豊かな風景はもちろん、文化的にも魅力あふれる北見市。交通手段も充実しており、周辺エリアへ足を伸ばしやすいのが嬉しいポイントです。
北見への行き方
- 新千歳空港から女満別(めまんべつ)空港へ
- 所要時間は約40分。空港から車で北見市街へは約40~50分。
- 札幌発着のバス
- 札幌から北見まで約4時間30分の長距離バスも運行。
- JR利用
- 札幌駅から石北本線を利用し北見駅まで約6時間20分。
市内移動手段
市内巡りに便利な交通手段。個人的には寒いけれども道中も楽しめる自転車がおすすめ。
- JR石北本線:一日数本の列車が運行。
- 北海道北見バス:市内各エリアをカバーする路線。
- レンタカー:営業所も多く、車移動が便利。
北きつね牧場へもぜひ
時間に余裕があれば、「北きつね牧場」への立ち寄りもおすすめ。愛らしいキタキツネたちがのびのび暮らす様子を間近で見られます。

まとめ
豊かな自然やユニークな文化体験を満喫できる北見市。便利なアクセス手段に恵まれ、思い立ったらすぐにでも出かけられる魅力があります。日本の広い大地で、のんびりゆったりした時間を過ごしたい方は、ぜひ一度、北見の旅を計画してみてはいかがでしょうか。
きっと、思いがけない発見や感動が待っていますよ。