高知市内の定番1日観光コース

高知市内の定番1日観光コース

高知の基本情報

高知県は四国に位置し、東京・羽田空港から高知龍馬空港へは約1時間30分、大阪・伊丹空港からなら約45分のフライトで到着できます。面積は約7,104平方キロメートル(岡山県とほぼ同じ規模)で、2023年にはNHK連続テレビ小説「龍馬」効果もあり、全国から注目を集めている観光地です。


1. 高知城公園

©japan-travel.guide

最初の目的地は「高知城公園」。高知駅から土佐電(路面電車)に乗り、約20分ほどで到着します。路面電車に乗る際は、運転士さんから1日乗車券(500円)を買うと便利です。

天守閣の魅力

高知城は江戸時代の姿を色濃く残す城郭で、別名「鷹城(たかじょう)」。本丸(城の中心部)が完全に保存されている日本で唯一の城として、国の重要文化財に指定されています。
入口付近にはボランティアガイドさんがいて、天守閣が初代土佐藩主・山内一豊(やまうちかずとよ)によって1601年に着工され、10年の歳月をかけて完成したことや、自由民権運動の指導者・板垣退助像についてなど、興味深い高知の歴史を解説してくれます。


2. ひろめ市場と帯屋町商店街

ひろめ市場(HIROME)

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高知城の見学を終えたら、再び土佐電に乗り「大橋通」駅で下車(徒歩約2分)すると「帯屋町(おびやまち)商店街」のなかにある「ひろめ市場」に行くことができます。
約59軒もの店舗が並び、地元の新鮮なカツオのタタキ(炭火焼き)をはじめ、鰹ラーメン、天ぷら、ウナギの串焼き、鶏鍋など多彩なグルメが堪能できる人気スポット。私は鰹ラーメンを注文しましたが、スープの旨味が格別でした。さらに司食堂ではクジラ肉のカツも味わえるので、興味のある方はぜひお試しを。

帯屋町商店街

食後は同じ商店街をぶらぶら散策。全長270mほどのアーケードに、土産物からスイーツ店まで多様な店が並んでいます。ちょっと休憩に立ち寄った和菓子屋さんのスイーツは、上品な甘さでとても美味しかったです。


3. 播磨橋(はりまやばし)

おやつを楽しんだあとは、土佐電「はりまや橋」駅で下車し、徒歩1分ほどで着く「播磨橋」へ。もともとは江戸時代に堀川に架かっていた小さな橋で、僧侶・純信と娘・お馬の悲恋伝説が残っています。

堀川は埋め立てられてしまいましたが、現在は公園として清流と赤い欄干の橋が再現され、純信・お馬のブロンズ像も立っています。


4. 高知よさこい情報交流館

高知の夏を彩る「よさこい祭り」に興味があるなら、はりまや橋商店街の東口付近にある「高知よさこい情報交流館」は外せません。はりまや橋から徒歩5分、入館無料です。

無料の衣装貸出で記念撮影ができたり、よさこい祭りで使う鳴子(なるこ)の手作り体験(約10分)も楽しめます。カラカラと涼しげな音が鳴る鳴子は、旅のお土産にもぴったり。


5. 龍馬誕生地記念館

幕末や明治維新が好きな方には「龍馬誕生地記念館」もおすすめ。土佐電「上町1丁目」駅で下車、徒歩約3分ほど。

坂本龍馬は誰もが知る幕末のヒーローで、館内には彼に関する音声ガイドや映像展示、立体模型がそろっています。ボランティアガイドさんの解説も丁寧で、高知の歴史にますます興味がわきました。


6. 高知県立美術館

今回の高知市内観光、最後は「高知県立美術館」へ。1993年に開館し、地元高知出身の画家をはじめ国内外の優れた芸術家の作品を展示する施設です。

常設展は大人360円・大学生250円(特別展は別料金)で楽しめ、シャガールの版画作品や近現代の美術、写真展などが多彩に開催されています。

  • 所在地:高知市高須353-2
  • 開館時間:9:00~17:00(入館は16:30まで)
  • 休館日:年末年始など
高知県立美術館
シャガール、近代・現代の美術作家、郷土作家によるコレクション展と、国内外の様々なジャンルのアートをご紹介する企画展を開催。

城西館(じょうせいかん)で宿泊

一日の観光を終え、今回の宿「城西館」にチェックイン。創業140年の老舗旅館で、食事は美味しく、最上階には開放的な露天風呂があり、旅の疲れをしっかり癒せます。


余談:ネクタイを日本へ初めて紹介した人?

日本のビジネススーツに欠かせないネクタイですが、それを日本にもたらしたのは「ジョン万次郎(中浜万次郎)」ともいわれています。

彼は土佐(現・高知県)の漁師の家に生まれ、幕末に遭難してアメリカの捕鯨船に救助されました。アメリカで航海術や英語を学び、のちに帰国後は幕府要職に重用されるなど、激動の時代を生き抜いた人物として数多くの伝記が残されています。


旅行のヒント

1. MY遊バス券

高知駅南口の観光案内所で購入できる「MY遊バス券」(1,000円)を利用すると、五台山(ごだいさん)展望台や竹林寺、牧野植物園、桂浜など郊外の名所をバスでお得に巡れます。※外国人観光客(パスポート提示)は半額。

2. 高知県立美術館

  • 住所:高知市高須353-2
  • 開館時間:9:00~17:00(入館16:30まで)
  • 休館日:年末年始ほか

3. 宿泊

  • 城西館
    • 住所:高知市上町2-5-34
    • アクセス:路面電車「上町一丁目」駅下車すぐ

まとめ

1日あれば主要スポットをおおまかに回れる高知市内。土佐電(路面電車)をうまく利用すれば、移動もスムーズで気ままな街歩きを楽しめます。四万十川や室戸岬など郊外にも魅力的な観光地がたくさんありますので、余裕があれば2泊以上の滞在もおすすめ。高知の歴史や美食、芸術にたっぷり触れて、すてきな思い出を作ってみてはいかがでしょうか。