草津温泉

1. 草津温泉とは
最新ニュース(2023年12月18日)
観光経済新聞社が主催する「第37回 日本の温泉100選」の投票結果によると、群馬県の草津温泉が21年連続で1位に選ばれました。草津温泉は日本を代表する名湯としてその人気を不動のものにしています。
地理的特徴

草津温泉は群馬県に位置し、海抜約1,100~1,200mの高地にあります。近くの活火山・草津白根山から流れ出る地下水と火山ガスが交わることで、この豊富な温泉資源が生み出されます。温泉は「湯畑」「白旗」「西の河原(にしのかわら)」「地蔵」「煮川」「万代」の6つの主要源泉から構成され、どれも湯量が豊富で温度は約50~95℃の高温泉です。
歴史・伝説

草津温泉の開湯伝説には2つの説があります。
1つは今から約1,800年前、日本武尊(やまとたけるのみこと)が発見したというもの。もう1つは奈良時代の高僧・行基(ぎょうき)が発見したという説です。鎌倉時代には将軍・源頼朝も湯治に訪れたと伝わっています。
📝泉質の特徴
- 毎分14,700リットルもの豊富な自噴式の湯量
- 泉温:50~95℃
- pH値:1.7~2.1の強酸性硫黄泉
殺菌・消炎作用が高いとされ、古くから「傷の湯」として親しまれてきました。
2. 湯畑(ゆばたけ)

草津温泉といえば「湯畑」。街の中心部に位置し、温泉のシンボルとも言える存在です。標高1,156mの高原に湧き出る湯は、温度が非常に高いため、木製の樋(とい)を使って湯を冷ましながら、湯煙を楽しむことができます。

夜になるとライトアップされ、幻想的な雰囲気に包まれるので、ぜひ昼夜の両方を満喫してください。
3. 草津温泉で人気の湯処3選
3.1 熱乃湯(ねつのゆ)と「湯もみショー」

草津温泉では昔から、50~95℃もの高温泉を加水なしで適温にするために、長さ約180cmの木板で湯をかき混ぜる“湯もみ”が行われてきました。現在は「熱乃湯」で湯もみの様子を実演ショーとして見学できます。リズミカルな草津湯もみ唄に合わせる湯もみは、草津温泉ならではの伝統文化。
3.2 御座之湯(ござのゆ)

名の由来は鎌倉幕府の将軍・源頼朝が狩りの合間に腰を下ろした大石=「御座石」にちなんだと言われています。現在の御座之湯は2013年に建てられた2階建ての木造建築で、風情ある外観・内装が魅力。
1階に2種の源泉を引いており、湯畑源泉と万代源泉の両方を楽しめるのがポイント。2階には無料の休憩スペースもありますが、飲食は不可ですので注意しましょう。
- 営業時間:7:00~21:00
- 入浴料:大人600円/子供300円
3.3 西の河原露天風呂

西の河原公園内にある大露天風呂。総面積は約500㎡(男湯333.5㎡/女湯166.0㎡)で、日本最大級とも言われます。春は新緑、夏は星空、秋は紅葉、冬は雪見風呂と、四季折々の自然美を楽しめるのが魅力。

源泉は万代源泉(バンダイげんせん)で、pH1.7の強酸性。その殺菌作用や美肌効果が評判です。金曜17:30~20:00は男性露天風呂が混浴タイムになるので、家族やカップルで入りたい方には貴重な機会となっています。

- 営業時間
- 夏季(4月~11月):7:00~20:00
- 冬季(12月~3月):9:00~20:00
- 入浴料:大人700円/子供350円
- ※シャンプーやボディソープ、ドライヤーは備え付けなし
4. 2023年10月完成「温泉之門(おんせんのもん)」

2023年10月、国道292号線から草津温泉街へ入る入口付近に、新たなシンボル「温泉之門」が設置されました。横には無料の足湯があり、3つの長い浴槽に1分間で600リットルの源泉が流れ込む仕組み。大規模な駐車場(約100台分)も併設されていて、夜間にはライトアップされ、ロマンチックな雰囲気を演出しています。草津温泉に訪れた際は、ぜひこの新名所も楽しんでみてください。
アクセス
- 東京方面から
- 上野駅(JR特急草津号)→ 長野原草津口駅 → バス(約25分)→ 草津温泉バスターミナル
- 関越自動車道「渋川伊香保IC」から国道17号・国道353号・国道292号経由で約2時間
- 周辺移動
- 湯畑を中心に、徒歩圏内で多くの温泉・宿・飲食店が点在。
- 冬季の路面凍結・降雪に注意(スタッドレスタイヤなど必須)。
まとめ
年間トップクラスの人気を誇る草津温泉。その源泉量や高温・強酸性の湯は、全国でも類を見ないほどの規模と効能を持ち、「湯もみ」や雄大な露天風呂など文化や景観も魅力的です。2023年に登場した「温泉之門」と無料足湯など、新しいスポットも続々と増えています。ぜひ季節を問わず、草津の湯を存分に楽しんでみてください。