風も穏やかな秋の新潟へ

秋も深まる時期、友人と連休を利用して東京から新潟へ小旅行してきました。東京駅から上越新幹線に乗り、約2時間ほどでJR新潟駅に到着。駅前にあるバス案内所(新潟交通案内所)で「市内循環バス」の1日乗車券(500円)を購入し、観光循環バスで市内を巡ります。
新潟の印象
新潟県といえば、日本でもトップクラスの米どころとして有名。とくにコシヒカリは全国でも知名度抜群の銘柄米です。
江戸時代(17~18世紀)には日本海側の拠点として栄え、19世紀にはロシアや朝鮮との貿易も盛んだったと聞いて、実際に訪れてみると、これまでの印象とは異なる新たな発見がたくさんありました。
1. 旧齋藤家別邸

最初に向かったのは、国の名勝にも指定されている「旧齋藤家(旧斎藤家)別邸」。地元の豪商である齋藤喜十郎が築いた和風建築と回遊式庭園が融合した贅沢な空間です。

庭園の景観は四季折々で違う表情を見せ、写真映えも抜群。
- 開館時間
- 4月1日~9月30日:9:30~18:00
- 10月1日~3月31日:9:30~17:00
- 休館日
- 毎週月曜(祝日の場合は翌日休館)、12月28日~1月3日
- 入館料
- 大人:300円
2. 旧小澤家住宅

次に訪れたのは「旧小澤家住宅」。江戸時代後期の町家(商店兼住居)を典型的に体現しており、小澤家は米穀商から明治期には船舶輸送や石油倉庫業などを営んだという、新潟を代表する豪商のひとつだそうです。

落ち着いた和の佇まいと、美しい庭園も見どころ。
- 開館時間:9:30~17:00
- 休館日:毎週月曜(祝日の場合は翌日休み)、12月28日~1月3日
- 入館料:大人200円
日本料理 大橋屋
旧小澤家住宅を見学しているうちにお腹が空いたので、スマホで近場を検索すると、徒歩4分(約300m)の場所にある老舗の「日本料理 大橋屋」を発見。平日のランチ営業は11:00~14:00(※土日祝日は要確認)とのことで、早速立ち寄りました。
スタッフおすすめの「柳都膳(りゅうとぜん)」(4,000円税込)を注文。昔の新潟は「柳都」と呼ばれていたことに由来するメニューらしく、芝麻豆腐や刺身盛り合わせ、味噌汁・ご飯、デザートまでついていて贅沢な内容。味やコスパも個人的には大満足でした。
3. 新潟市歴史博物館



お昼ご飯を済ませて向かったのは「新潟市歴史博物館」。ここは港と農村の2つの視点から新潟の自然や歴史を紹介しており、常設展と企画展の2本柱で構成されています。映像や模型などの展示が充実していて、1時間ほどじっくり楽しめます。
- 開館時間
- 4月1日~9月30日:9:30~18:00
- 10月1日~3月31日:9:30~17:00
- 休館日
- 毎週月曜(祝日の場合は翌日休館)、12月28日~1月3日
- 入館料
- 大人:300円(常設展)

博物館を出たあと、向かい側にある「旧第四銀行住吉町支店建物」も無料で見学。昭和初期に建設された銀行建築で、当時のレトロな雰囲気が残っています。その後、隣接する「旧新潟税関庁舎」にも足を伸ばしてみました。
4. 旧新潟税関庁舎

こちらは1858年の開港とともに建てられた、当時の貿易や税関業務を担った建物。新潟港の歴史を象徴する一角で、館内は無料で見学できます。大正ロマンを感じさせる内部の雰囲気を味わえて、写真好きにもおすすめ。
5. 白山公園(はくさんこうえん)

創設から150年を数える「白山公園」は、日本最古級の都市公園のひとつで国の名勝に指定。公園内には、かつて新潟県令を務めた楠木正隆の胸像や、1723年(享保8年)に作られた石灯籠など、歴史を感じさせるスポットが多数。


ここには結婚運や縁結びなどのご利益で知られる「白山神社」もあり、交通安全や商売繁盛、家内安全、安産など、多岐にわたる神徳を持つといわれています。多くの参拝客で賑わい、どこか神秘的な雰囲気が漂っていました。
6. 新潟県政記念館

- 所在地:〒951-8132 新潟市中央区一番堀通町3-3
- 利用案内:
- 現在は耐震改修工事のため休館中(2022年12月~2028年10月予定)
- 外観のみの見学・撮影は可ですが、内部には入れません

1883年に建設され、49年間にわたって新潟県の議会議事堂として使われた建物。和風と洋風が融合した明治期の文明開化を象徴するデザインです。1969年に重要文化財に指定され、1975年より一般公開されてきましたが、長期間にわたる耐震工事のため休館中。
7. 新潟市民芸術文化会館「りゅーとぴあ」

ここはコンサートホール、演劇用の劇場、そして能楽堂が一体となった大規模複合施設。音楽や芸術の公演はもちろん、市民参加型のセミナーやワークショップなども多数開催されています。

2階にはカフェがあり、6階には360度の展望ラウンジ(入場無料)を備えています。信濃川や白山公園、新潟県政記念館などが見下ろせ、夕暮れどきの風景は格別です。
交通メモ
- 東京駅 → (上越新幹線 約2時間) → 新潟駅
- 新潟駅前の観光案内所で「市内循環バス」1日乗車券(500円)を購入すると、市内主要スポットを効率よく回れます。
まとめ
米どころとして有名な新潟ですが、江戸時代の繁栄や開港による国際貿易の歴史が今も建物や街並みの随所に残っています。港町ならではの異国情緒や、白山公園をはじめとする豊かな自然風景など、新潟は見どころ満載。風も心地よい秋空のもとで、新潟散策を満喫してみてはいかがでしょうか。